2011年7月29日金曜日

葛藤

『玄関をできるだけ明るくしてほしい』これがお施主様の要望・・・・。木造2階で設計していましたが、最初に聞いた部屋数より増えたので、3階まで及ぶことに。天空率を使ってぎりぎりの計画。しかし玄関の明るくの要望に答えていない。解決方法の簡単な対策は玄関上部の吹抜けです。玄関は戸建ての場合は必ず1階。近隣の接近度から考えると、1階に玄関入口以外に窓を設置でしてもたかがしれている。でも上部だと違う。だったらそれでいいじゃんということで終わりのような気もするが、そうでもない。

吹抜けの欠点は床が無いこと・・・。当たり前じゃん!と思うでしょうが、床が無いと、構造上あまり良くない。地震や風圧の力をうまく下階に伝えることができないのである。だから床はしっかりとした構造用合板で固める必要があるのです。すべて吹抜けがダメと言っているわけではなく、その広さに問題があります。実際は階段部分は床がありません。この吹抜けと階段の場所と広さを考慮しながら設計していきます。

「そんなことしないで、構造屋さんに構造計算してもらって許容応力度計算してもらえばいいじゃん」と思う方もいるとは思いますが、現在の意匠事務所の構造の対する考え方が遅れています。というか何も考えていません。無理な計画は、弱い建物を生み、コストアップにもつながります!!!


葛藤の結果、玄関上部に3帖の吹抜けを作りました。

2 件のコメント:

深山 秀明 さんのコメント...

魔法使い さん、こんばんは。

そのくらいなら、大丈夫ですね。
o(*^▽^*)o

我が家も、玄関の上に2帖程度の吹き抜けを作ってますが、廻りの軸組を強くしてます。

お陰で、玄関は明るいですよぉ~。b(^o^)d

天空率を使うのは、良いのですが、あまりギリギリは ?? (^^;A

施工精度も考慮しなきゃですね。

魔法使いモトジ さんのコメント...

深山さん、
施工精度を考えいると、0.02%なんて、絶対無理ですね(^^;)
やはり、入った雰囲気で玄関が明るいのはいいですね!